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塗り床の品質性能は、下地となるコンクリートやモルタルの品質と施工前後の養生条件に大きく左右されます。床材の選定や施工にあたっては、次の事項を考慮することが重要です。
- 防蝕を重視する施工場所は、使用する薬液のイ.種類、ロ.濃度、ハ.温度などの条件を事前にお知らせください。適切な仕様・工法を提案させていただきます。
- 使用条件に応じて、薬液などが周囲の区域に流れ出ないよう段差や側溝で区別することが必要です。
- 清掃性の向上と薬液やホコリの滞留を防ぐため、立ち上がりや幅木の各コーナー部には20~30mmのRをつけるか面取りを施すのが理想的です。
- 適当な水勾配を必ず下地で形成してください。
- 下地は、金ゴテで押さえ、平坦(3m弦で3mm以内程度)に仕上げてください。
- モルタル下地の場合、夏季2週間以上、冬季3週間以上の養生期間をとるのが安全です。コンクリート下地の場合は、4週間以上の養生が必要です。(品質保証上、下地の水分率はケット社製測定器の表示値が5%以上の場合には、着工をみあわすことがあります)
- 接地土間や、地下室で湿気や地下水の上昇・浸透が考えられる場合には、躯体での防水処理が必要です。なお、流しのべ工法(G-30など)で接地土間等を仕上げる場合は、ブリスター(湿気などの影響による仕上材のフクレ現象)を避けるため、エポキシモルタルと組み合わせる積層工法または、エクスプレス工法(E-30S)をおすすめします。但し、施工場所の地形や水圧・水脈などによる、背面水圧が強い場合には、エクスプレス工法では効果が発揮されないケースもあります。
(防水モルタルで内防水を行う場合は、金属石鹸系の防水剤は使用しないでください。)
- シンダーコンクリートへのグリップコート施工は望ましくありません。やむを得ず施工する場合は、下地打設後2ヵ月以上の十分な乾燥が必要です。
- スチール繊維補強コンクリートへ流しのべ床を施工する場合は、下地表面部の繊維を処理する必要があります。
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